検査測定部がPolyWorks|Inspector™ と
Nikon CNC 3次元測定機を活用し、計測解析を最適化。

プロニクス社は、1989年の設立以来、測定受託を行う検査測定部とプラスチック樹脂の射出成形と精密金型製作を扱っている製造部を主軸として、ビジネスを展開しています。 

 

検査測定部では、各種測定機を使用して検査測定を請け負う「受託測定サービス」、 図面・CADデータのないサンプルから3D CADを作成する「リバースエンジニアリングサービス」、 CADとの比較評価を行う「3D CAD比較サービス」を提供しています。また、人手不足のため引継ぎが難しい、新人育成のノウハウがない…などでお困りのお客様に向けた「測定講習」を実施。多くのお客様にご利用いただいています。検査測定部のスタッフは全員女性。女性ならではのきめ細やかな対応や丁寧な仕事を心がけ、お客様にとって価値のある、質の高いサービスを提供しています。近年ではベトナムにある関連会社より技能実習生を受け入れ、開発途上国の経済発展を担う「人づくり」に貢献しています。

課題

プロニクス社で使用しているCNC 3次元測定機は、東京精密社4台とNikon社1台。PolyWorksソフトウェアは、2014年に導入したNikon社のCNC 3次元測定機で取得した3Dデータの処理やCADとの比較など、測定および評価をメインとして使用しています。

以前は、他社の3D評価ソフトとリバースエンジニアリング用のモデリングソフトを使用し、測定業務を実施していました。高精度のレーザースキャナーが付属したNikon社のCNC 3次元測定機を導入したことで、取り扱うデータ量が数十倍・数百倍にも増え、これまでの評価ソフトではデータ処理が遅く、フリーズや予期せぬエラーが起き、パフォーマンス不足を感じていました。

検査測定部では、以前は測定機毎に専用のソフトウェアを使用していましたが、Nikon CNC 3次元測定機に対応可能な優れたソフトウェアを探すことを決め、最適なソリューションを検討していました。

解決策

その後、検査測定部がNikon社からPolyWorksの紹介を受け、 PolyWorksのエンジニアが製品説明を行いました。 

「弊社は測定受託をしている会社です。お客様の多種多様な要望に応えていく必要があります。そのため、カラーマップによる評価方法、幾何公差はどう測るのか、どのような算出方法なのかなど、細かい質問をしましたが、PolyWorksのテクニカルサポートチームに全ての質問に対して明確にご回答いただきました。」

PolyWorksソフトウェアは機能が豊富で、データ処理速度が速く、安定しているため、これまでの課題が解決できると確信しました。PolyWorks導入の1番の決め手となったのは、PolyWorksのアプリケーションスペシャリストが製品を熟知し、測定に精通しているということです。」と検査測定部 副主任の田村 菜緒氏は述べました。

プロニクス社は、PolyWorks|Inspector™ ソフトウェアをNikon CNC 3次元測定機で検証し、良い結果を得ました。

「PolyWorks|Inspector™は、レーザースキャンによる大容量データを問題なく取り扱うことができ、 評価機能や基準の作成方法、レポート作成が簡単にできます。基本的な検査が簡単にでき、操作感はスムーズで快適です。」と田村氏は評価しました。

現在、プロニクス社では、Nikon CNC 3次元測定機のプラグインとPolyWorks|Inspector™の計測解析ツールを使用し、Nikonで取得した3Dデータ処理とCADとの比較等の測定評価を実施しています。さらに、ポイントの偏差が確認可能な、PolyWorks|Inspector™のカラーマップ評価を頻繁に利用しています

PolyWorks Japanチームのサポートによって、 PolyWorksの機能を使いこなし、お客様の様々なご依頼に対応する評価・検査技術を習得することができました。自社製品の機能やユーザーが求めていることを正確に把握し、即座に説明できるプロがいることが重要です。と田村氏は語りました。

 

 

田村様と他2名のスタッフがPolyWorksを使用し、3次元測定機のレーザースキャナーで取得したデータをCADと比較し、測定・評価を行っています。

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3次元測定機で取得した3Dデータの測定・評価時の処理速度が上がり、最適化され、作業時間が短縮されました。

効果・メリット

当初、検査測定部は高精度レーザースキャン機能を備えたNikon CNC 3次元測定機用の優れたソフトウェアを検討していました。PolyWorks|Inspector™ の導入により、計測解析の要件を満たす優れた3D検査ソフトウェアと技術サポートを活用できるようになりました。

PolyWorks導入後は、データの処理速度が上がり、業務効率が最適化されたことによって、作業時間が短縮されました。また、複数ピースを測定する場合、繰り返し評価が容易にできるため、工数が大幅に削減できています。」と田村氏は述べました。

田村氏は「PolyWorksソフトウェアの機能は頻繁に更新されるため、新機能を使いこなせない時や操作方法の不明点などのサポートもしっかりと対応いただけます。その際、どのエンジニアに対応いただいても非常に丁寧、スピーディーかつ正確にご回答をいただいております。電話やメールよりも手軽に問い合わせが可能なLINEサポートサービスも今後活用していきたいです。また、実際、測定現場と製造現場が乖離しているため、設計図面が測定の観点から見て正しくないということが見受けられます。測定現場と製造現場の双方をつなぐPolyWorksの取り組みがとても印象的です。」と語りました。

PolyWorksを活用した実行プラン

  • PolyWorks|Inspector™によるスキャニングと接触測定両方の活用。
     
  • スキャンデータ測定サービスの拡大。現物の受け渡しを行わず、顧客からスキャナーで取り込んだ3Dデータのみを受け取り、 PolyWorks|Inspector™で計測解析を実施。
     
  • PolyWorks|Modeler™によるリバースエンジニアリングサービスの提供。

将来の事業展開

「タイ・ベトナム(ホーチミン・ハノイ)に関連会社を設立。ベトナム(ハノイ)は開設して間もないため、事業拡大を近々の目標としています。ベトナム(ホーチミン)では、海外拠点の中で唯一受託測定サービスを行っています。現在、海外拠点は金型・成形分野がメインですが、検査・測定分野での事業展開も進めていきたいです。また、今後はミャンマーへの進出も計画しています。」と代表取締役社長の森本 奈美氏は述べました。

プロニクス社は寸法受託サービスをはじめ、リバースエンジニアリングサービス、スキャンデータ測定サービス、測定講習などお客様のニーズに合わせ様々なサービスを提供しています。PolyWorksの活用により、品質・効率化のさらなる向上を目指し、お客様に喜んでいただけるサービスを提供し続けます。